2023年8月までの記事を =懐古編= https://taputapu.info/archive に移設しました。
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【食べ旅】 北海道大学で大らかなロマンチシズムを育みたかった話

腹ごなしのため、北大をブラブラ散歩しておりました。


1876年に設立された「札幌農学校」を前身とする北海道大学。

国立大学としては最多の12学部・19大学院を擁し、伝統の農学部をはじめ、医学、工学、理学などに強いイメージがある旧帝大ですね。

そして「札幌農学校」の初代教頭として招聘されたのが、かの有名なウィリアム・S・クラーク博士。

1期生の卒業式に発した「Boys, be ambitious!」の言葉とともに、ご当地の歴史に深く刻まれることになった守護聖人でありますが、元々勤務していた大学の休暇を利用して訪日したため、滞在したのは、たった8ヶ月だったらしいのよ! 教えを受けたのも24人だけだし!!

そりゃ明治初期に流れる時間や経験の濃厚さは、現代とは比べ物にならんだろうけど、何でもかんでもクラーク印をくっつけたがる札幌民は、さすがに擦りすぎでしょ! 

むしろ、そのあとを継いで、12年間教鞭をとり、ご当地のタマネギ農業の祖となったブル先生こと、ウィリアム・P・ブルックス先生だって忘れず顕彰してあげてほしいくらいだよ!

北大の札幌キャンパスは、実に東京ドーム38個分もあるらしく、めっちゃ広大なのです!!

さらに研究林などを含めれば、所有する土地は約660km²となり、もはや東京23区を超えてるし、日本国内の大学敷地を全て合計したら、4割が北海道大学になってしまう計算なんだってさ。

まさに、でっかいどーな大学なんですよ!

授業に通うにもチャリンコは必須だろうけど、雪が降ったら、みんな、どうするんだろうな?

通常、部外者にはとっつきにくい大学施設ですが、北大には多少の観光客が入ってきても邪魔にはならん広さがありますので、おおらかというか、わりとウェルカムな雰囲気で、札幌の観光スポットにもなっておりますね。

食堂や売店等、構内の一部が外部にも開放されており、正門脇のインフォメーションセンターでは歴史施設等の各種見学マップも配布してくれます。

いやぁーーー

こんなにもすがすがしいキャンパスで、青春の日々を過ごせるのなら、まっすぐで大きな人間に育つのだろうな!

もっとも、すすきのの深い欲望へも即アクセスできちゃう立地なので、親御さんは決して安心できませんぞ!!

ポプラ並木。

こちらはイチョウ並木。

どちらもほどよく色づく、良い季節に見学できました。

構内には歴史的建造物もたくさん残っているのですが、いずれも観光のための保存ではないので、概ね木に覆われており、記念撮影には苦労しますね。

広すぎる敷地を巡る見学バスでも、走らせてくれれば助かるのになって思いつつ、そりゃ贅沢か。

ご当地の植物なども色々目にしながら、のんびり気持ちの良い散策ができます。

重厚な造りの旧理学部本館は「北海道大学総合博物館」となって、無料公開中。

私は初めて訪れました。

1階、2階は、各学部の紹介みたいな形で、受験生向けの広報みが強いのですが

それだけに留まらず、様々な分野の学術標本がズラリと展示されていて、すんげー見ごたえがあるのよ!

2016年にリニューアルして、展示スペースが倍になったんだって。

そもそもが ”開校以来140年に渡る研究成果として生み出された学術標本を、良好な状態で集約・管理し、学内外に情報を発信することを目的としている” 博物館なんだそうな。

壁に研究に昼夜無し的なレリーフがあったり、建物自体もすごくカッコイイな。

知性とは無縁の私だけど、こういうとこを白衣を着流して歩く人生を送りたかったわよ。

博物館の屋外展示施設として「札幌農学校第2農場」も一般公開されております。

かつて、北海道農業の模範となるべく設置されたモデルバーンと呼ばれる畜産酪農の実習施設。

これは札幌時計台も設計した、二代目教頭ウィリアム・ホイーラーによって建てられたものなんだって。

博物館からは歩いて15分くらいかかりますが、ここもすごく気持ちの良い場所なので、ぜひとも寄っていただきたいです。

なんら、別日に改めて地下鉄でアクセスしてもいいからさ。

この地に移転してきたり、解体修復を経て、再建されたものでありますが、いずれも歴史ある当時の建物。

いかにも米国式って感じで、ダイナミックな迫力がありますね。

内部は、様々な農具、農業用機械などを集めた展示室になっておりました。

ここもめっちゃ雰囲気良い!

展示はだいぶマニアックな内容ですが、農学の徒には垂涎のスポットかもしれませんね。

所変わって、北海道庁の裏手には「北海道大学植物園」があります。

小石川植物園に次ぐ、日本で二番目に古い植物園です。

こちらには小さな温室があったり、北方植物の標本園があったり。

アイヌ等北方民族のミニ博物館も併設しておりますよ。

ただ、どちらかというと、発展目まぐるしき札幌市街のど真ん中に残る、緑のオアシスとしての魅力だよな。

札幌観光では、なかなかご当地らしい自然を味わう機会がありませんから、ここで北海道の森林イオンを吸収しておきたいですね。

水辺の風景も避暑に良さそう。

中心部にありながら、観光客も多くないので、ゆったりと散策ができますよ。

やはり、街中には少ない歴史建造物がいくつか保存されております。

北海道に生息する動物や「南極物語」で有名な樺太犬タロの剥製も展示中です。

結論として

北大施設を巡るだけでも、札幌旅は十分楽しめちゃうよなって思いました。

2023年は異常気象の影響で、地元の紅葉スケジュールはグッチャグチャでしたが、まさか札幌でこんなに綺麗な秋の風景に出会えるとは思いませんでした。

ちょっと寒かったけど、晩秋の北海道も悪くないかもね。

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