かつて大工さん達が住んでいたという新大工町は、小倉へと至る長崎街道シュガーロードの起点です。
諏訪神社の鳥居前でもあるので、昔から商業が盛んな場所だったらしく、現在でも中心部のそれとはやや雰囲気の異なる市井の商店街が残っておりますよ。

公営住宅のごとき華の無い百貨店「長崎玉屋」が営業していた場所で、なんでこんな場所に??と不思議に思っていたのだけど、その後、再開発され、ビミョーな商業施設を併設するタワーレジデンスがおっ建っており、やはり浮きまくっている状況でした。
そんな新大工町商店街をぶらり散策中、どこぞでミルクセーキでもしばこうかと探してみたところ、一軒の喫茶店が目に留まりました。
この店名⋯⋯ そしてサンド推しの気配⋯⋯ もしやと思って入店してみたのです。
いつ閉店を告げられてもおかしくないような気のないエントランスなのよ。店内もレトロゴージャスがすっかり色褪せたような雰囲気で、思った以上に奥行きはありますが、だいぶ古い臭いが漂うお店です。
メニューの骨子がそっくりなので、やはり「冨士男」とはなんらかの関係のあるお店なんじゃないかと思うんだ。それだけでなく、色々入った野菜ポタージュとか、プラスアルファの要素も加わって面白いな。

近所のジジババがたまに立ち寄るようなぼちぼち営業なのかと思いきや、お昼に近づくに連れ、だんだんお客さんが入ってきて、にわかに活気づきましたね。
私はミックスサンドイッチをタマゴとハムパインで作ってもらいました。
ハムパインてば、ステキじゃん!
横浜では見たことのないメニューですが、ハムのコクとパインの酸味がマッチして、ハワイアンピザ好きの私は大喜びよ。
ほんわかやけたタマゴにはバターのコク、きゅうりのさっぱり。どちらも品よくこしらえてあって、おいしいな。ちなみに別途厚焼きタイプのたまごサンドもあるようで、それも旨そうだったなぁ。
こんな下町喫茶で、ホテルクオリティのサンドイッチが安価に出てくる驚きなのよ!
こりゃカステラ食ってる場合じゃないわ。長崎のサンドイッチはサイコーじゃん。

もはや飲み物には見えないミルクセーキもご当地名物。
滑らかに溶けたかき氷のごときしろもので、とかく甘好みのご当地仕様により、容赦無き練乳が押し寄せます。
すでに夏のような気温だったから冷たいものは有り難いのだけど、こりゃ確実に太るな。
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