つけ麺とか、汁無し担々麺とか、変わったものの方が推されがちなせいか、あんまりイメージが強くありませんけれど、広島にもご当地ラーメンがあります。
しかも、旨いです!
広島県下ではラーメンの好みが東西で二分されるらしく、全国区の知名度をもっている尾道ラーメンは主に県東部に多いスタイル。広島市のある県西部では茶褐色の豚骨醤油ラーメンが主流みたいなんだよね。
個人的には岡山ラーメンにも近いかなって思うんだけど、エリアは連続せず、中間に鶏いりこ背脂の楔が打ち込まれているのが面白いところよ。さらに山を越えた島根の方では、同系統がより薄まったようなラーメンになっていたりで、文化圏や伝播の過程を想像するのも楽しいね。
広島ラーメンはお好み焼き同様に、やはり戦後の屋台にルーツがあるようです。
元祖と言われるお店はもう残っていないのですが、味を習った親戚がいくつかのお店を開き、さらにそこから暖簾分けや独立する形で、今日も広島ラーメンの中核を担っております。戦後に血縁が寄り集まって育んだ文化なのかもね。
この「陽気」も源流に近いお店みたいです。やはり身内を中心に運営されておるようで、中心市街にもいくつか支店があるから、観光アクセスがしやすいお店です。
メニューは中華そばとおにぎりのみの渋潔きスタイル。
通し営業で遅くまで開いているのも助かりますね。
茶褐色の豚骨醤油スープに、中細ストレート麺。
具材はチャーシュー、ネギ、黒まめモヤシが定番スタイルです。
スープは家系豚骨醤油に慣れている身からすると、ややマイルドに感じますが、むしろ攻めすぎない加減が好ましいのよね。
スルスルといただけるし、醤油タレが香ばしくて、まさに中華そば的なノスタルジックも感じます。
シャキシャキの細もやし、噛み締め豚もいい感じ。好きだわ~
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