なにはともあれ、カツオを食って&酒を飲んでというイメージが強い土佐の国。
実は喫茶店のモーニング文化が根付いた土地であることを、皆さんはご存知だったでしょうか?
私は今回初めて知りましたよ!

高知市街を歩いているいると、実際、居酒屋だけでなく、喫茶店がやけに目につくのです。
統計によると、高知における人口あたりの喫茶店数は、中京や関西の都市を抑えて、なんと日本一らしいのよ! 意外過ぎねえか?!
しかも、ざっかけなき喫茶店が今風カフェに上書きされていかない謎。
喫茶文化というものは、その街の文化的経済的余裕の表出であるというのが私の持論であり、たとえば、地元横浜などはオサレな対外イメージとは裏腹に、だいぶショボくれてた実情を反映していると思うのです。
一方、高知は県内総生産が全国最下位クラスの厳しい地方都市じゃんか。
周囲の小売や飲食が軒並み低調な中で、もはや時代遅れともいえるスタイルの喫茶店がしぶとく生き残っているのは、まっこと奇異なことですよ。

一節によると、ちっとも働かない高知のダメ男に代わり、はちきんが手近な商売を立ち上げるに際、ハードルが低かったのは喫茶店や屋台、それとおそらくは粉ものお店だったらしく、なるほどなと思うのです。
ご当地の喫茶店は優雅にお茶する場というより、むしろ、ごくごく家庭的な食堂であると思った方が実態に近そうなんだよね。
お食事処が多くない分、おかん喫茶の気さくな定食メニューが地元の胃袋を支えているのではないかと推察するのです。
高知の女の人は働き者だから早朝から頑張っちゃうし、二日酔い気味のヒマなおっさんたちがヘロヘロ食べに来ちゃうし、夜にバカ飲みする分、お昼は控えめにしておく。
高知モーニングの背景はそんな事情もあるのかな。まぁしらんのだけど。

台所の延長みたいな喫茶店ゆえ、出てくるモーニングもサービス多めで気取らぬスタイルが特徴です。
はたして、旅先で目的にすべき食事なのかは、ちょっと悩むところではありますが、面白き文化であることは間違いありませんね。
とりあえず、今回の高知旅行で巡った朝食店を以下にまとめておきました。
はりまや橋 「珈琲館 デポー 京町店」
我々観光客が利用しやすいナンバーワンは「デポー」
朝8:00からの通し営業ですし、がっかり観光名所のはりまや橋にもほど近い好立地。
まさに”高知モーニング”を体現したような、盛りだくさん&カオスな朝食がいただけます。
とりあえず、上澄みをすするだけなら、このお店をおさえておけばいいのかも。
蓮池町通の「珈琲屋 らんぷ」
帯屋町商店街にある「らんぷ」も朝8:00からの営業で、観光の起点にしやすい立地のお店。
狂気を秘めつつ、比較的整った体裁の朝食です。
はりまや橋の「コーヒーの店 あらびか」
もっと早くから動きたいアクティブ派の旅人には、朝7:00から営業の「あらびか」があります。
こちらはごくシンプルな内容ですが、値段が安すぎます。
宝永町の「パスタカフェ 八乃森」
エッジの効いたモーニングを出すお店は郊外に多いようですが、路面電車の1日券で気軽にアクセスできる範囲では「八乃森」も人気。
朝食メニューは実に15種類!
朝8:00から地元のお客さんが車でバンバン食べに来ているお店です。
知寄町1丁目の「喫茶 ノア」
住宅街にある「ノア」はより地元密着な朝食風景。
こちらでは朝7:30~14:30までモーニングを提供しておりますので、混み合う時間を避けることも可能です。
堀詰の「ファウスト」
自家製パンには味噌汁ではなく、ちゃんとスープが付いてきますから!
朝9:00からの営業ですが、高知モーニングの気取らなさに怯んでしまう女子旅には「現代企業社」の系列がオススメ。
巧みなお店づくりが特徴で、ゆったり落ち着く環境です。
堀詰の「ラ・メール・ルネ」
「ラ・メール」は朝10:00からの営業。
高知モーニングの範疇からはハミ出ますが、その分、オサレに整ったものがいただけます。
その他
今回は巡れなかった「Cafe de LA PAIX」「喫茶 スプーン」「ZUMUZUMU」「MuuMuu」「うさぎ亭」などなど。
中心繁華街に絞っても、まだまだモーニング提供店がたくさんあって、高知は朝食に困らぬ街であることは間違いありません。
観光的には、「永野旭堂本店 リンベル」のイートインで、各種ぼうしパンを朝食セットにしていただくパターンもありでしょう。
高知にお出かけの際は、朝食もお忘れなく。









コメント一覧
旅編も楽しく拝読している横浜市民です。
四国一周・二泊三日のツアーに参加したことがありますが、こんなにモーニングが充実しているなんて気づかず!
愛知よりお値打ちで個性的なのでは?
これからも管理人様の嗅覚に期待しています^^